輸入車のなかでも、スポーティかつクラシックなデザインで人気の「BMW」
いつかはBMWに乗りたいと考えている方もきっと多いはず。
豊富なボディタイプ・ラインナップがあるなか、今回魅力を深堀りするのが「BMW 5シリーズ」です。「5シリーズ セダン」「5シリーズ ツーリング」の2モデルがあり、どれも魅力的ですよ。
今回は、BMW 5シリーズの魅力だけでなく、中古車購入で気になる故障事例についてもご紹介します。中古の価格落ちが激しいのも特徴なので、憧れのBMW 5シリーズの魅力やオーナーの声を参考にして、ぜひ中古車購入を検討してみましょう。
目次
BMWってどんな自動車メーカー?
まずは、ロールスロイスやMINIなどを傘下に持つ巨大企業『BMW』とはどのような自動車メーカーか知っておきましょう!
一度は聞いたことがあると思いますが、歴史などは知らない方も多いかもしれません。さっそくBMWについて詳しくご紹介していきます。
BMWの歴史
BMWは、1916年設立当初は自動車メーカーではなく、航空機エンジンメーカーでした。バイエリッシェ・フルークツォイク・ヴァルケ株式会社として設立され、1917年にBMWに改称されます。
1926年には、航空機製造部門と自動車製造部門が分離され、本格的に自動車製造が始まりました。
第二次世界大戦中に戦闘機やロケットを生産したことによって、一時営業を停止されますが、1951年に自動車の製造を再開。
その後も経営不振でベンツに吸収されそうになるなど危機もありましたが、1972年に初代BMW 5シリーズが登場します。
以降、初代3シリーズ、初代6シリーズ、初代7シリーズが続々発表され、1981年にはBMWジャパンが日本に創設され、日本にも進出しました。
ロールスロイスやローバー・グループなどと提携し事業を拡大していき、世界中にシェアを広げていきます。
日本だけでなく世界でも有名な自動車メーカーの地位を確立しました。
青と白のエンブレムがトレードマーク
BMWといえば、青と白が組み合わさったエンブレム。シンプルながらおしゃれな印象があり、一目でBMWとわかるので、街中で映え鼻が高いですね。
Falcon® Photography from France / CC BY-SA
正式な由来が発表されたのは、2020年でドイツ・バイエルン州の旗が元になっています。
それまでは、航空機のプロペラをイメージしたデザインで、青と白は空と雲を表していると言われていました。
モデル名はアルファベットと数字で構成
NauyopTaiwan, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
BMWの車種名は、アルファベットと数字で構成されているのが特徴です。
BMW 5シリーズを例にすると、「530i」「530e」といったモデル名がついています。「530i」の「5」はシリーズの番号、「30」は排気量を表しています。
ただ、下2ケタは必ずしも排気量とぴったりではないのは気になりますね。
アルファベットは、エンジンの種類を表しています。「i」はガソリン車、「e」は電気自動車、「d」はディーゼル車、「xDrive」は独自の4WDシステムとなっているので、アルファベットと数字を合わせて、シリーズとエンジンがわかるようになっています。
BMW5シリーズのカテゴリ
BMWについて理解したところで、BMW 5シリーズの魅力を深堀りしていきましょう!
BMW 5シリーズには、セダン・ツーリングの2モデルがあり、それぞれに特徴があります。
モデルごとの魅力のほか、5シリーズの特徴、セグメント・競合車種についても詳しく見ていきましょう。
BMW 5シリーズのセグメント・競合車種
BMW 5シリーズは、A~Fまであるセグメントのうち、Eセグメントに属しています。全長4,800mm~5,000mmまでの車種がEセグメントになるので、BMW 5シリーズは比較的大型の車種であることがわかります。
同じEセグメントに属する競合車種としては、日本車なら「トヨタ クラウン」「日産 フーガ」など、輸入車なら「アウディ A6」「メルセデス ベンツEクラス」「ジャガーXF」などがあります。
BMW5シリーズの特徴
BMW 5シリーズは、1972年~1981年の初代モデルから2017年~の7代目モデルまで進化を続けています。
初代 1972年
order_242 from Chile / CC BY-SA
2代目 1982年
Jeremy from Sydney, Australia / CC BY
7代目 2017年(現行)
Lubbad85 / CC BY-SA
ラインナップを見ていく前にBMW 5シリーズ全体の特徴をご紹介します。
ダイナミックで高級感あるエクステリア
BMW 5シリーズは、Eセグメントに属することもあって、ダイナミックなサイズ感になっています。
ボディサイズがそこそこ大きいだけでなく、表情から後ろ姿までエレガントな印象があり、高級感あるエクステリアが魅力です。
サイズを活かして、ゆとりのある車内空間、積載性の高い荷室など、快適性にも優れています。
しかし!!
後部座席は狭くもないですが、3シリーズよりは少し広い程度で足を組める程ではありません。
全長がギリギリ5m以内なので古い立体駐車場に入れられるのは利点です!!
走行性能に優れている
シリーズのなかでも、トップクラスの走行性能を誇り、まさに『駆け抜ける喜び』を提供してくれるわけですね!!
先進的な安全性能を搭載
BMWの車種には、先進的な安全性能が搭載され、安心してドライブを楽しめるようになっています。安全性能は、「安心して運転できる」「ぶつからないためのサポート」「いかなる状況でも駐車が楽々」「常に守る」の4つに分かれています。
レーンのはみ出しなどを未然に防ぐ、部分的な自動運転、半自動駐車など、あらゆるシーンの安全をサポートしてくれます。
BMW 5シリーズのラインナップ
BMW 5シリーズのラインナップであるセダン・ツーリングのそれぞれの特徴、サイズなどの詳細情報をご紹介します。
どれに乗ってみたいか想像を膨らませながら読んでみてくださいね!
BMW 5シリーズ セダン
BMW 5シリーズ セダンの魅力は、ダイナミックでエレガントなフォルムです。
BMWシリーズの特徴でもありますが、BMWのセダンのなかでも5シリーズのセダンが人気で、見た目にこだわって選びたい方におすすめ。
迫力あるサイズの見た目はもちろん、軽やかな走りもできるので、見た目と走行性能を兼ね備えたハイクオリティなセダンとなっています。
BMW 5シリーズ ツーリング
Tokumeigakarinoaoshima / CC BY-SA
BMW 5シリーズ ツーリングは、ステーションワゴンタイプの車種です。
セダンよりもラゲッジスペースの広さに特徴があります。
広々としたラゲッジスペースは、シートアレンジでさらに広がるので、普段遣いだけでなく、レジャーやアウトドアでも活躍してくれます。
BMW 5シリーズの特徴である走行性能も兼ね備えていて、レジャーシーンでも快適な走行でロングドライブを楽しむことができますよ。
・モデルスペック一覧
Bindydad123, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
5シリーズでも得に人気の3種のグレードの詳細情報を記載します。
モデル名 | 排気量(ℓ) | 馬力(PS) | トルク(kgm) | 燃費(JC08モード) |
523i M Sport | 2 | 184 | 29.6 | 14.4 |
523d xDrive | 2 | 190 | 40.8 | 15.8 |
530i M Sport | 2 | 252 | 35.7 | 15.1 |
サイズ | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | |
523i M Sport | 4945 | 1870 | 1480 | |
523d xDrive | 4945 | 1870 | 1480 | |
530i M Sport | 4945 | 1870 | 1480 |
ツーリング共にエンジンスペックは同じです。
セダンよりツーリングの方が全長が0.5cm 全高が2cm大きくなり、重量も増えるので、燃費が1割程、悪くなります。
M5 コンペティション
また、M5 コンペティションと言うモデルもあります。
BMWの車名に『M』がつくモデルは、今でいえばアウディのRS、メルセデス ベンツのAMGように固めの足回りに強化ブレーキ、高強度ボディー、ハイパフォーマンスエンジンなどスポーツスペック専門のグレードです。
『Mスポーツ』は『AMGライン』のように外観がスポーティーなだけなので、純粋な『M』は全く別物と言ってもいいレベルのスペックとお値段(新車価格約1800万)です。
震え上がる程高額ですが、スペック情報も載せておきます!
モデル名 | 排気量(ℓ) | 馬力(PS) | トルク(kgm) |
M5 コンペティション | 4.4 | 625 | 76.5 |
サイズ | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
M5 コンペティション | 4965 | 1905 | 1480 |
BMW5シリーズの故障事例
Bindydad123, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
憧れの輸入車を中古で購入する際に気になるのは、故障しやすいかどうかですよね。
中古のBMW 5シリーズが故障しやすいのか、実際のオーナーの声やデータを集めてみました。
故障がネックになって購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてみてみましょう。
実際のオーナーの声
実際のオーナーの声のなかでも、特に印象的だったものをいくつかピックアップしてみました。
「大きな修理としては、
・エアサス一式交換(自分で部品手配して25万)
・電動ウォーターポンプ、電動サーモスタット交換(自分で部品手配して6万)
くらいでした。」
https://minkara.carview.co.jp/car/bmw/series_5_touring/review/detail.aspx?cid=235675
「色々ギミックが付いているし中古購入なので、まあ色々と交換したが、ドイツ車でアウトバーンを200キロ以上で走るための車はこんなもんでしょう。故障と消耗品の感覚が違う。防眩ミラーの故障は部品価格に驚いた。
バッテリーが上がった時に自分で新品に交換したが回復せず。これ以降は車を購入時には新品を付けることにした。どうせ中古の時は5年も乗らないから・・・」
https://minkara.carview.co.jp/car/bmw/series_5_touring/review/detail.aspx?cid=234327
「オイルパンの樹脂カバー、樹脂製クーラントタンク、ウオーターポンプ交換など想定内の故障交換はあるが、エンジンやボディーなどの基本構成物は頑丈かと感じます。」
https://minkara.carview.co.jp/car/bmw/series_5_sedan/review/detail.aspx?cid=239084
「ほぼ無いです。最近モーターの調子が悪くなり、吹けなくなる事が2回程有りましたが、サブコンが原因みたいで現在、サブコンのメーカーに送り調査中です。信号を右左折している時に、たまにウインカーが逆の方に出る事が有ります。」
https://minkara.carview.co.jp/car/bmw/series_5_sedan/review/detail.aspx?cid=249027
「プラスチックや配線などの劣化が出てきました。気候の違いや車に対する考え方が違うので仕方ない事だとは思います。」
https://minkara.carview.co.jp/car/bmw/series_5_sedan/review/detail.aspx?cid=234856
故障経験がないBMW 5シリーズオーナーも多くいましたが、細かいパーツの故障が起きている事例がいくつかありました。
エンジンやボディなど大きな部分の故障事例は少ないものの、輸入車であるため、故障が起きると部品の取り寄せなどが必要になり、高額になりがちです。
部位によっては数十万円にもなるので、定期的なメンテナンスなど状態に注意して乗る必要があるでしょう。
実際よく故障するの?
自動車の故障しやすさを測る指標として、JDパワーという調査機関のデータが参考になります。「2018年日本自動車耐久品質調査」では、ブランド別に100台あたりの不具合指摘件数を収集し、ランキング化しています。
https://japan.jdpower.com/ja/press_releases/2018_Japan_Vehicle_Dependability_Study
不具合指摘件数が少ない順に、1位レクサス51件、2位トヨタ61件、3位ダイハツ73件と続き、業界平均が75件です。
BMWは9位に位置し、92件となっています。業界平均や8位スズキ82件に差を付けられており、比較的故障しやすい自動車メーカーと言えるでしょう。
BMW全体の数値なので、BMW 5シリーズが壊れやすいとは言えませんが、メンテナンス頻度をあげるなど、故障に気をつけて乗る必要があります。
走行不能などの大きな故障は稀ですが、最寄りの信頼出来る整備工場を見つけておく事をオススメします。
まとめ
Matti Blume (CC BY-SA or GFDL), via Wikimedia Commons
今回は、BMW 5シリーズについて、カテゴリや特徴、モデルごとの魅力などについてご紹介しました。
セダン・ツーリングにはそれぞれ特徴があり、迫力あるデザインや走行性能が魅力的です。
中古の現行BMW 5シリーズの価格は走行距離5万㎞以内で…
・現行前期モデル2017年~2020年
269万円~598万円
・よりシャープな顔つきになった2020年後期モデルは
558.8万円~980万円
(2022年2月現在カーセンサー調べ)
前期は300万以内で良質な個体がたくさんあります。
元々800万を超える車なのでコストパフォーマンスはかなり高め!!
故障事例として、オーナーの声やデータも参考にして、あなたが、BMW 5シリーズと共に歩む人生のきっかけになれば幸いです。